20号 feat.山中さわお&真鍋吉明(the pillows)
啓「もう信じられない出来事ですね、これは」
ゴ「ほんとにそうだね」
啓「十代の頃に一ファンとしてピロウズに出会って、救われて、、ほんとに当時の事を考えると奇跡が起こってますよ」
ゴ「啓示くんにピロウズを教えてもらった俺でもそう思うから、啓示くんにとっては本当にとんでもないことだよね」
啓「コメントも嬉しすぎますね。でも、そう考えると結構、二人でやり始めてからすぐさわおさんに出会ってるんですね」
ゴ「言われてみればそうなんだね」
啓「ゴマちゃんと一緒にやる前に5年くらい一人でやっていて、大学時代とかもう本当に遠い存在だったから、活動してだいぶ後に出会ってるイメージがあるんだよね。普通に大学でピロウズの曲を弾き語りしたり、大学祭でコピーバンドをしてたから」
ゴ「信州大学の銀嶺祭ね」
啓「それから2008年にインディーズデビューして、静岡とか仙台のラジオ番組の収録を東京FMの会議室でやらせてもらってたんだよね。まあ当然、ピロウズに影響を受けたっていう話はしょっちょうしていて、そしたら当時担当してくれた東京FMの方がエイベックスのピロウズ宣伝担当の方に僕たちのことを話してくれて」
ゴ「ちなみに、その宣伝の人は今もずっと付き合いがあって、カミナリグモのプロモーションも手伝ってくれてるんだよね」
啓「ほんと人の縁って不思議だよね。そんな流れでピロウズのZEPP TOKYOのライブに連れていってもらえて、楽屋で当時リリースしていた『春のうた』と『王様のミサイル』のシングルをさわおさんに手渡して、、もう緊張し過ぎて、直前までCD渡すの嫌だったんだよね。ほら聴いて好きじゃないと思われる可能性も全然高いわけだから」
ゴ「思えばそこから全てが始まったんだよねぇ」
啓「ほんとに。奇跡の始まり。当時パチンコ屋でバイトしてたんだけど、休憩中に事務所の社長から電話がかかってきて、『さわおさんが良かったって言ってたのをエイベックスの人から聞いたよ』って。人生で一番うれしかった、報われたような瞬間でしたね。良い記念になったなくらいで、全然期待してなかったからなおさら」
ゴ「それはうれしいね。そういえば当時啓示くん、パチンコ屋でバイトしてたね(笑)」
啓「そう、全然パチンコしたことないんですけど、シフトが自由で近所だったから(笑)」
ゴ「その後、さわおさんとお互い事務所の人も交えて飲みに行かせてもらったんだよね」
啓「最初は『CDが素晴らしいからこのままで良いんじゃない?』って言ってくれて、でも当時バンドサウンドでやっていきたい時期だったり、ピロウズ愛を僕が語り尽くして、じゃあ一度やってみようということになって」
ゴ「確か最初に一緒にプリプロした曲は、、『ローカル線』と『サワー』だったよね?」
啓「そうそう代々木のノアのスタジオだったよね?こんなところにスーパースターが来ていいの?ってめちゃくちゃ記憶に残ってる」
ゴ「その時はメジャーデビューするとかじゃなくて、とりあえずやってみようっていう感じだったんだよね」
啓「当時『ツキヒノォト』の時で、それこそ(D.W.)ニコルズみたいに、僕はアコギしか使わないルールみたいなのがあって。初めてエレキでレコーディングして、しかもさわおさんのライブで使ってるサイクロンを使わせてもらったりして、色々と新鮮で感動的だったよね」
ゴ「鍵盤も数えきれない影響を受けたけど、今のカミナリグモサウンドの土台になってて、あの時のプリプロは衝撃的だったなぁ」
啓「ちょうどメジャーデビューした鶴の(赤坂)ブリッツ初ワンマンを見に行ったりしてて、エレキ弾きたい、バンドでやっていきたい熱が強い時期で、でもアコギ弾く延長みたいな引き出ししかなかったところ、ローコード二本、三本の弦で、それぞれバラ録りするとか、エレキギターの弾き方も今のサウンドの土台になってますね」
ゴ「目から鱗だったのが、ピアノは音量稼ぐために両手でたくさんおさえないといけないと思ってたんだけど、単音でも音量上げてコンプかけて音を作れば、ギターの”ジャーン”にも勝てるっていうことが分かって」
啓「それでその後、ピロウズの当時の古巣でもあるKING RECORDSからリリースが決まって、確かローカル線の発売日だったと思うんだけど、CLUB Queでピロウズとツーマンライブをさせてもらって、あれも衝撃的過ぎて、自分の人生に何が起こってるんだって感じでしたね」
ゴ「あの日は忘れられないよね」
啓「それから、さわおさんの弾き語りとツアーをまわらせていただいて、それで知ってくれた人も多いと思うんだけど、計り知れない恩を受けてきて、、いやもう思い出があり過ぎて、一つ一つ話していくとキリがないですよね」
ゴ「トリビュート参加もうれしかったよね」
啓「あれも奇跡だね。渾身の出来になったと思う、『開かない扉の前で』。その後のピロウズ第二期のツアーにゴマちゃん参加してるしね」
ゴ「いやぁほんとに貴重な経験をさせてもらえて、、楽しかったなぁ」
啓「ちょっとうらやましくて嫉妬してました(笑)」
ゴ「そして今回、ゲストボーカルで参加してもらえることになってほんとに良かったね」
啓「めちゃくちゃ緊張しながらメールでお願いしたんだけど、二つ返事でOKしていただいて、、泣いちゃいましたね。サングラスの絵文字つきで、ほんとにやさしくて(笑)」
ゴ「曲はどうやって決まったんだっけ?」
啓「さわおさん、結構カミナリグモの曲、知ってくれてるので最初は『アイスグリーンとかどうかな?』って言ってくれたりしてて」
ゴ「ああそうだったんだ」
啓「ただアルバムの最後にがつんとした曲を歌ってもらいたくて、ピロウズの影響も受けて作った『”20号”どうですか?』って聞いたら、『絶対似合うと思う!』って言ってくれてすぐに決まって」
ゴ「曲は去年決まって、レコーディングは2月だったかな」
啓「そう最初の一時間くらいは世間話で(笑)、、レコーディングが始まって。さわおさんってすごく歌に幅のあるボーカリストじゃないですか?」
ゴ「そうだね、曲によって結構違うよね」
啓「もちろん張って歌うことも出来るし、抜き気味に綺麗に歌ったり、声色を変えてみたり、そういう中でさわおさんなりに『20号』を解釈して主人公のニュアンスを作っていってくれて、それがすごくうれしかったですね」
ゴ「レコーディング後にスタジオ近くに飲みに行って、ゲストなのにごちそうになってしまって(笑)」
啓「そういう恩も計り知れないですね、、(笑)」
ゴ「そして、ツアーも楽しみだねー」
啓「カミナリグモが始まった街、松本ということで」
ゴ「学生時代の色んな思い出が詰まってるよね」
啓「当時、松本でよくライブしてましたけど、まさかさわおさんを呼べる日が来るなんて」
ゴ「上土劇場?当時はピカデリーホールだったよね?啓示くんのサポートで何回かライブしたよね」
啓「もう色んな感情が入り混じってとんでもなくエモーショナルな夜になるんじゃないかなと」
ゴ「さわおさんに松本の街を紹介できるみたいでうれしいよね。あと打ち上げも楽しみ(笑)」
啓「ねー。ならではなところで飲みたいですね」
※真鍋吉明さんとのエピソードトークは別回でお送りします。
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