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ヴァーチャルリリースツアー

2020.08.10

多分こういうことをやってる人たちはいないんじゃないかな、
だったらやってみようということになりました。

急遽、無観客配信に切り替えることになったツアー初日が無事終わり、
8月以降の展開をメンバー、スタッフとずっと話し合って、色んな案が出ては消えて。

そもそも予約とは言え、各地の数字が想定以上に良くないというのがありました。

まあ5年ぶりのツアーで落ちるところは覚悟しつつ、トータルで減っても新しい人が少しでも参加してくれて、変わらず見に来てくれる人が楽しんでくれたら、やった甲斐があったなぁというつもりではいたのだけど、今の状況も、もちろん影響はしているはずで、さらに直前でキャンセルするお客さんもたくさんいるだろうし、、うーん、とても悩みました。

でも逆に混み合わない中で会場にも来てもらって、かつ配信もすれば、来たいけど来られなかった人とか、遠方の人が見てくれたりとか、それでツアーの収支も合わせつつみたいなやり方が、当初は自分の頭の中の選択肢として一番目にあって。

ただその中で一つ、ネット環境的に配信ライブが困難な会場があるという致命的な問題があり、またちゃんとした配信をしようとすると、機材の運搬、カメラの切り替えや音のことなど、専門のスタッフを同行させるのか、お店の人に無理を言ってお願いしてクオリティを保てるのか、定点カメラだけにしてチケット代を下げるのかとか、そういう問題もあります。

更には自分たちが都内から現地まで移動することや、少なからず近隣県や遠方から移動して集まってくれる人もいる訳で、何かあった時にお客さんはじめ、各方面に迷惑がかかるし、何より心からお互いにライブを楽しめないということで、現地での有/無観客ライブ+配信というのは選択肢として難しいという話になりました。

そうするとアコースティックツアーの配信に関しては原宿の一回で完結させて、後は何とかバンドの方を有観客+配信を目指すという話が、ライブ制作スタッフからは最初に出て、そもそも他のアーティストでもファイナルだけを配信するとかそういうのが通例らしく、もしやったとしても中止になった公演分ということで、まとめてもう一回配信するとか、一時はその方向に傾いたりもして。

ただそのやり方はひっかかるものが自分の中にはすごくあって。
やはり既に予約済みで来ようと思っていた人にとっては、それでは全く意味がなくなるというか。

その場所でその時間を僕たちのために空けることを前提で予約してくれているので、そこはまず大事にすべきなんじゃないかというのがあって、でもその場所というのは叶わないし、都内にいながらそれぞれの公演をその時だけのものにするアイディアをたくさん話し合いました。

グリーンバックに会場背景を合成というアイディアは割とすぐに出たのだけど、ちょっと茶番というかネタっぽい感じがして、やっても最初のブロックだけやって、すぐグリーンバックをとるとかかなぁなんて話していて、でもいざネットに落ちてたヲルガン座の画像でテストしてみたら思いの外、リアルで良い雰囲気だったので、これは常時備え付けでやろう!ということになって。

グリーンバックはゴマちゃんの背景分しかひけてないけど、こんな感じ。

あとそれぞれの会場で特別感を出すためにリクエストコーナーを設けて、同じツアーでもその会場だけの時間を作れたらというアイディアも僕らができることの一つでこれはやろう!ということになりました。元々、どのツアーでも多少セットリストで、各会場の差をつけたりはしているのだけど、昔の曲を聴きたい人もいると思うので、旧曲が少なくなるアルバムツアーとしても良いことだと思う。ただ、曲によってはアコースティックアレンジしたり、やってない曲すぎて準備が必要な曲もあるので、、一週間前で締め切りということにさせてもらっています。(お手柔らかにお願いします)

これは最後の最後に決まったんだけど、ゴマちゃんセレクトの酒送付チケットの販売。笑

こういう形になったので、上記二点以外に配信ライブだからこその何かおもしろい試みをしたいということで、これもすごく考えました。お酒を買って送るって結構コストもかかるし、普通にチケット一枚分くらいの費用がかかるので、そこまでして欲しいのか?必要なのか?みたいな議論もあったり、もうちょっと+1000円くらいでできることとか、色々と検討した結果、座談会でゲストに送ったようなお酒は僕も送ってもらいたいなと思ったので、多少値が張ってもうれしい人にはうれしいのかなということで決めました。結果、発売初日で全会場売り切れて、大成功。結構な数で、ゴマちゃんは大変だと思いますが、、得意で好きなことなので、楽しんでがんばってくれると思います。(僕はほぼ何もしません。笑)

もし各会場、そもそも完売しているのであればその人たち限定の配信でも良かったのだけど、上述したようにそういう訳ではないのと、配信だったら来たい人、配信だと逆に参加しないという人もいて、結果どのくらいになるのか分からないけど、原宿の時と違って三連続でやるというのと、想定していたツアーに近いという意味では会場キャパシティくらいの人に見てもらえるような、ライブ会場に近いclosedな空間にしたくてチケット枚数も制限しています。とはいえ、こういう斬新な企画にどれくらいの人がのってくれるのか、、売り切れない可能性も全然あって、どう転ぶか全く手探りです。

バンドのツアーとなると大ごとになって臨機応変な対応は難しいのだけど、僕たちは二人というところで救われているというか、二人だからこういう試みにトライすることが出来たので、とにかくやってみて、ベストを尽くそうと思います。

何より、ツアーを通して自分達や見てくれる人達の中でアルバムの新曲達が育っていくものだと思うので、そういう意味でも決まっている本数を何とか完遂したいという想いが二人の中で強くありました。

5年ぶりのツアーがこういうタイミングになるのも不思議な縁で、でも新しいこと、そしてこんなくだらないことにチャレンジできる機会はこのタイミングじゃなかったら実現してないと思うので、僕たちは楽しみながらやっているし、メンバー、スタッフとの絆も深まっていっているような気がして、きっと参加してくれた人ともそうなるのではないかと想像しています。

最後に今回のアコースティックツアー用に作った小型版ネオンサインが届いて、とても良い感じ。初披露をお楽しみに。

来場予定だった人はもちろん、旅行気分で各地お気に入りの会場に参加して下さいー
特にツアーがない地域の人なんかは是非。
また会場から画像をもらってテストもあったりで、準備がんばります!