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カミナリグモ kaminarigumo

レコーディング打ち上げ座談会

カミナリグモ

Bass.タケシタツヨシ(メレンゲ) /
Dr.堀正輝

- 前編 -

2025.11.17

【堀正輝 / 上野啓示 / ghoma / タケシタツヨシ(メレンゲ)

啓:「お二人とも今回はレコーディング、ありがとうございました!」
ツ・堀:「ありがとうございましたー」
啓:「まあちょっとこじつけなんですけど、アルバム『MELODY TOWN』ということで、『タウン』でそれぞれの出身地のお酒を事前に送ってあるので、それを飲みながら、レコーディングのこととか話せたらと」
堀:「そういうこと?」
ゴ:「ただすいません、ドンピシャという訳にはいかなくて、堀くんは大きい括りで北海道で、、小樽ビールかな。でツヨシさんはほんとは埼玉ですよね?」
ツ:「そうなんですよ、今見たら『千葉』って書いてる(笑)」
ゴ:「関東地方ってことで、、」
啓:「えー、ひどい(笑)」
ゴ:「埼玉のお酒で間に合うのがなくて、、」
啓:「 埼玉と千葉、一緒にしちゃダメでしょ。怒られるよ(笑)」
ツ:「なんなら敵対してるんで、千葉とは
ゴ:「まあでも関東圏のビールってことで、すみません(汗)」
ツ:「大丈夫でーす(笑)」

啓:「改めてお疲れ様でしたー、乾杯ー」
全:「お疲れ様でしたー」
ツ:「うん、千葉のビール美味しい
ゴ:「堀くんのやつは確かフルーツビールかな」
堀:「なんかリンゴとかメロンとか」
啓:「フルーティな感じなんだね」
堀:「フルーティっていうか完全にリンゴジュースみたいな感じ、炭酸の」
啓:「チューハイみたいな感じ?」
ゴ:「カクテルビールって感じかな」
堀:「へー、これはビールなの?」
ゴ:「うん、ビールだよ」
堀:「ビールの味はしないけど、一応5%入ってるね」
ゴ:「堀くんはほんとは札幌だよね?札幌っていうとサッポロ クラシックとかしか出てこなくて、流石にそれは味気ないかなと思って(笑)」
堀:「いやでも美味しいです」
啓:「この二人といえば、三年前の15周年のアニバーサリーライブで一緒にやってもらって」
堀:「もう三年前?」

啓:「あの時、堀くんはカミナリグモのライブは2回目かな、活動再開後のバンドライブと」
堀:「Queだよね?」
啓:「そうそう、あと自分のソロのバンドとか、ゴマちゃんも別の仕事とかで一緒にはやってて」
ゴ:「(上野)優華ちゃんとかね」
堀:「ソロは結構やったよね」
啓:「そうそう、でもカミナリグモではあの時2回目で、ツヨシさんに至っては初っていう」
ツ:「ほんとだよ(笑)」
啓:「無茶なキャスティングでお願いしちゃったんですけど」
ツ:「いや楽しかったです(笑)」

啓:「そのライブがあった延長っていうのもあって、今回初めてこの二人の組み合わせでお願いすることになって。それぞれはレコーディングは前からしてたんですけど(2020年発売『SCRAPPY JEWELRY』から)」
ツ:「その時は源ちゃん(大岡源一郎:LOST IN TIME)とだったから、堀くんとはライブの時が初めてで」
ゴ:「そうそう、堀くんは菅野くん(菅野信昭:FoZZtone)とペアだったから」
啓:「今回、源ちゃん、菅野くんでアコースティックバンドの楽曲をお願いして。ツヨシさん、堀くんには、三曲バンドサウンドの曲で、特に最初の2曲かな、プレイヤーによって解釈が違う曲というか、難しい曲をお願いしたっていう感じで」

ゴ:「あとあれだよね、堀くんが、腰の怪我で病み上がりだったから、あの時ももう完治してたんだっけ?」
堀:「骨折れて、復帰してすぐぐらいでしたね。復帰してって言ったけどまだ全然折れてて(笑)」
啓:「え、あの時まだ折れてたの?」
堀:「折れて二週間くらいで退院して、そのまま家で(打ち込みの)仕事とかしてたんだけど、12月の頭から現場復帰して、まだ二ヶ月しか経ってないからまだ折れてたと思う」
ゴ:「マジで?」
啓:「え、痛みはどうなの?」
堀:「当時は全然痛かったけど、今は負担かければ痛いけど、普通にしてれば全然大丈夫」
啓:「そっか、その状況でよく叩けたね」
ゴ:「ねじ込んじゃって悪かったなと思って」
堀:「いやいや全然大丈夫です(笑)」

#1つぎはぎバルーン

啓:「まず一曲目のつぎはぎバルーン。この曲は最初に作ってから二人に渡したデモまでに、アレンジの方向性が二転三転した曲で。曲的には解釈の幅が広くて、リズムも上物もどうにでもなるというか。最初はフィッシュマンズみたいなダブアレンジにしたいと思ってうまくいかなくて、最終的にカミナリグモらしいポップロックの方向に落ち着いて」
ゴ:「デモだとドラムが打ち込みじゃないと表現できないような運指的に変な打ち込みを堀くんが上手いこと整理してくれたってのがまずあったかな」
堀:「ゴマさんのレコーディングは何回もやってるから。こう仕込んでこう叩いたらこういうことをゴマさんが思うっていうのは何となくあったから、自分の中のそれにしたがって、もらったデモをこんな感じでやれば、ゴマさんが打ち込んだビートの意図は汲めるんじゃないかなっていうのがあって」

ゴ:「堀くんがデモ元にやってくれると、良い意味でイメージの延長線上にいてくれるからすごく良かったなぁっていうのがありつつ、2サビ終わってからのガシャガシャするゾーンは『堀くん自由にやって』みたいな感じで、レコーディングでアドリブで何テイクかもらって良いとこ使わせてもらった感じだったかな」
堀:「ああー、そこ(笑)。結構、普通に叩いてて、『はい、こっから自由に』って言われたらフィルとか全然できるんだけど、そもそもリズム自体が変則的なリズムで、この間奏も変則的だったじゃないですか。だから自由がムズかったなっていう印象はあったけど、今聴いたらなんか良い感じにまとまってるなって思って(笑)」
ゴ:「まあそうだね、自由といいながら、『タッタッタ』とかキメて欲しいところはキメて欲しいし」
堀:「キメが決めうちだったから」
ゴ:「キメがあるのに間だけ自由にやるっていう。割と大変だったかもね」
堀:「デモの段階で変則的なビートだったからそれを汲みとっていったっていう感じかな」
ゴ:「俺もドラマーじゃないから、ドラマーからしたら叩きにくい打ち込みを全体のビートの印象は変えない程度に、堀くんが上手く整理してくれたっていう感じかな」
啓:「打ち込みから複雑だったから、実際、生でどうなるんだろうっていうのがあったけど、思いの外、すごく違和感なく、よく生ドラムでやってくれたなぁって」
ゴ:「堀くんの解釈力がすごいなぁと思った」

啓:「それでツヨシさんはこの曲に限らずですけど、すごい色々アイディアを考えてきてくれて。毎回、前作の時からそうなんですけども、デモにないフレーズだったり、解釈して提案してもらって、本当にありがたいなぁと思って」
ツ:「せっかく呼んでもらったんだから、色々考えて思っていたものは、一応こんな感じのものは持ってきたけどっていうのは全部提案して、要らないものは捨ててもらって(笑)、これ必要かなと思ってくれるんだったらそれは採用してもらってっていう方がいいかなって、バンドマンとして参加してる感じかな」
ゴ:「結構僕ら、ベースライン、デモから動きガチっていうか。ベタベタで後はおまかせっていう作り方はしなくて、デモの段階である程度成立してるラインを、良い意味でツヨシさんが変えてくれるんで、それがおもしろいというか。その基準値がちゃんと歌詞の世界に沿って、こういう世界観だからこのラインもあるんじゃないかっていう、同じ視点で考えてくれてるん感じがして」
ツ:「やっぱりその、自分がやってるバンドもそうだし、歌詞と歌の重要性というか、そこを一番どう引き立たせたいか、自分がどう寄り添えるかとか、最大限に自分が感動できるものを作りたいなっていう気持ちで挑ませていただいております(笑)」

啓:「ツヨシさんにお願いしてるのはそこが一番大きくて、やっぱりメレンゲをずっとやってきてるからまず間違いないだろうっていうところで。レコーディングの時も歌詞を読まないとベース弾けないみたいなことを言われてて、そのスタート地点が自分たちが求めてるものというか。フレーズも考えてきてくれるものがすごく歌詞に対して理にかなっているというか。自分たちが欲しいところに欲しい感じで入れてくれることがすごく多くて」
ゴ:「全部良かったけど、この曲でいうと特にAメロがツヨシさん節が出てるなっていう」
ツ:「1曲目からベース動きすぎかなってアルバム聴いてすごい思っちゃって(笑)」
ゴ:「それが良いんですよ(笑)」
ツ:「あとキャノン(菅野信昭)に申し訳なかったなと(笑)」
啓:「あー、ライブで完コピしてくれてましたからね」
ツ:「俺ライブ見に行ったのよ、堀くん。アコースティックのライブね」

啓:「菅野くんがアップライトベースでやったライブ」
ツ:「ベースすごかったよ」
啓:「あと源ちゃんが『つぎはぎバルーン』のドラムがすごい面倒くさいって言ってました(笑)」

– 一同笑い –

堀:「面倒くさいはある意味間違ってないと思う(笑)」
ツ:「あれ、イントロとかも結構面倒くさいもんね、止まったりとかさ。あれは相当ドラマー嫌だろうなぁ(笑)」
啓:「そういう意味では二人とも、あのツアー通してプレイヤーとしてよく再現してくれたなぁって」
ツ:「そうだねー」

啓:「まあレコーディングでは、この曲はアレンジは苦労した末に緻密な方向性になったけど、その上で緻密なところは表現してもらいつつ、ツヨシさん、堀くんのおかげでバンドっぽさをすごく出せたなと思ってて」
ツ:「結構ドラムもそうだし、ベースもここちゃんと切んないとこれ出ないわって、サビとか、白玉じゃなくてちゃんと休符を入れてやらないと出ないニュアンスがあったりとか。聴いてる人たちはそこまで気づかないであろう色んな工夫が張り巡らせてるなと」
ゴ:「音数が多いわけではないので、切る切らないとか、音符が一個あるないで、結構そういう違いが分かりやすいというか」
ツ:「もうちょっと難しく聴こえて欲しいなくらいに思ってる。こっちのがんばりが(笑)」
ゴ:「分かる人には分かりますよきっと(笑)」
啓:「小難しいアレンジの割にはちゃんとキャッチーにポップに聴こえるのがすごいなと思って。それこそ最終的にエレキで三井くん(三井律郎:THE YOUTH/LOST IN TIME他)に参加してもらったけど、三井くんもそういう難しいのにキャッチーに聴かせるのが上手いなと思って。この曲は参加ミュージシャン様々というか、自分たちだけではこうなってないなっていう出来になったので」

堀:「結構なんかこの、啓示くんの歌の、このカミナリグモのメロディにのっかったら、割とトラックがマニアックでも、この曲がマニアックとは思わないけど、例えばマニアックだとしてもキャチーに聴こえると思ってるんだけどね」
ゴ:「確かにそれはちょっとあるかも」
啓:「ん、どういうこと?」
堀:「カミナリグモのメロディと啓示くんの声があったらトラック関係なしにキャッチーに聴こえるからそれが強みだよね」
啓:「あー、トラックが複雑だったとしてもってことね」
ツ:「堀くんの話で思い出したけど、取り組むにあたって今回、なるべくさらっと聴こえないようにしたいなと思ってたというか、ベースでデコボコどうにかさせられないかなっていうのはちょっと思ってたかも」
ゴ:「うんうん」
ツ:「メロも綺麗だし、声もがなったりとかしないし、さらっと聴こえちゃうものプラスアルファで何かできないかなみたいなのは考えてたかな」

啓:「それはすごく求めてることですね、カミナリグモとしては。そこはバンド感みたいなところだったりすると思うんですけども、やっぱりそれぞれの楽器は主張はして欲しいタイプの音楽だとは思うんですよね。シンガーソングライター然として歌とオケっていう感じじゃなくて。やっぱりオケに主張があって欲しいところで二人ともちゃんとアイディアを入れてくれるので」

ツ:「やっぱり歌詞の流れとかもちゃんと意識できたかなぁと思うんだよね」
啓:「事前にツヨシさんからレコーディングの前にこんなん入れてみたってデータ送ってもらったんですけども、ほんとにやり過ぎなくらい入れてもらって(笑)」

ツ:「そうだね、全部のせで(笑)」

啓:「最終的にはそこから引き算していったけども、こっちとしてはそれができるのがすごく贅沢というか、やっぱり引き算っていつでもできるけど、スタジオでいきなり足し算ってなると結構やっぱりしんどいので。それがすごいありがたかったですね」
ツ:「はい、がんばりました(笑)」
啓:「このメンバーで出来て良かったなっていいう仕上がりなったと思いますね」

2025年11月29日(土)
下北沢CLUB Que
カミナリグモ MELODY TOWN TOUR
“Scrappy Rusty Shiny Band”
Bass.タケシタツヨシ(メレンゲ) / Dr.大岡源一郎(LOST IN TIME)】
開場: 17:30 開演: 18:00
前売: ¥4000 当日: ¥4500 +1DRINK
https://eplus.jp/sf/detail/4348930001-P0030001
https://t.livepocket.jp/e/que20251129

*配信 ¥2,800/アーカイブ~12/6(土)
https://clubque.bitfan.id/events/14456

カミナリグモ 7th Album
「MELODY TOWN」