た:「では、それぞれに聞きたいんですけど、二人から見たカミナリグモと、二人から見たそれぞれを聞きたいです」
神:「なるほど」
た:「じゃあ最初、神田くんの思う、人として、また二人組としてのカミナリグモ、どんな印象の二人なんですか?今回参加してみて感じたことでもいいです」
神:「歌声とか曲の感じとか歌詞のメッセージとか聞くと、やさしい感じとかさみしさとか繊細さみたいなのがあるじゃないですか?」
た:「ありますね、うん」
神:「なんすけど、実際は結構二人ともね、パンクっていうか、尖ってる人間なのかなって俺すごい思うんですよね」
た:「二人共通して抱くイメージ?」
神:「ですね。各々もちろんタイプは違いますけども、なんかそのちょっとこう『はみだしてやるぜ』っていう、なんか牙を感じるんですよね」
ゴ:「はははは」
神:「実は温厚な中に」
た:「なるほどねー」
神:「そうなんですよ。だからなんかあれですよね、羊を被った狼みたいな(笑)」
た:「おかもとさん的にはどうですか?」
お:「一緒にレコーディングやってみて感じたのは、二人ともすごくやわらかくて、基本的にはとってもやさしいんですけど、芯がすごい通っていて、やりたいところに明確に、二人ともまっすぐにいってるなと思って。妥協しないって感じがすごくあって」
啓:「うれしい」
「やっぱりこう長く二人ともやられてるから、阿吽の呼吸じゃないですけど、レコーディングとか見てても二人しか分からない世界があるなと思って、それがすごく垣間見れて良かったです」
た:「なるほど。ではひとりずつ聞きましょう。『名ディレクション』と評価がありましたが、ゴマさんってどんな人なんですか?まず神田くんから」
神:「うーん、どんな人なんだろう」
た:「ホッピー好きっていうのは分かったよ(笑)。明確なディレクションっていうのも。それ以外で」
神:「普段からめちゃくちゃ会って色んな話をしてるっていう関係ではないじゃない?音楽で会ったり、たまに連絡したりっていう感じで、なので深く知らないこといっぱいあると思うんですけど、うーん、なんでしょうね、、」
啓:「難しいよね(笑)。まあ率直な印象で」
神:「うーん、、ゴマちゃんは、、まあ色んな意味で、色んな意味でですけど、、多分、変態だと思います」
神:「それはもう音楽的にも、、」
た:「はいはい(笑)、人的にもちょっと感じる?」
神:「分かんないですけどその、、人も含めてなんですけど(笑)、あと好きなものを追求するとかっていう意味でも変態かもしれない」
ゴ:「良い意味でね(笑)?」
神:「良い意味で(笑)。ホッピーも追求してるのかもしれないし。なんかその、、そう、オタクですよね?」
た:「あー、そういう気質はあるかも」
神:「でも世の中のプロといういうか、一流の人ってそのジャンルのオタクじゃないですか?だから、そういうなんというか、、良いオタク(笑)」
ゴ:「ちょっとうれしいね?」
神:「おかもとさんはどうですか?ゴマちゃん、どんな人ですか?」
お:「ゴマちゃんは、忘れられないことがあって、、ホッピー会で」
ゴ:「こわいよなんか(笑)」
お:「ホッピー会で、第二回かなんかで飲んでた時に、ゴマちゃんこう(ソファに仰向けに倒れる仕草)、椅子のままひっくり返ったんですよ」
– 一同笑い –
ゴ:「それねー俺、覚えてないんだよね(笑)」
お:「ホッピー会ですごく話すようになったんですけど、やっぱりちょっとこう真面目なおとなしい人なのかなと思ったら、まあちょっとお酒が入るとすごい陽気になって、、(思い出し笑いで言葉にならない)」
ゴ:「はははは」
お:「でも基本的にはすごい気を使う方だなと思います。色んなところに気を配ってくれて。LINEのやりとりとかも早いし、、やさしい人だなと思います」
ゴ:「いやぁありがたいね。ほんと、酒飲むと忘れちゃうんすよね。記憶がなくなっちゃうんだよね」
ゴ:「迷惑かけてなければいいなと思ってるんですけど(笑)。すみません」
た:「では二人に伺いましょう。啓示くん、どんな人ですか?」
啓:「こわいなー」
神:「基本はやっぱりシャイじゃないですか?でも、やっぱり、人懐っこいシャイだと思うんですよね。恥ずかしがり屋だけど、目立ちたがり屋みたいな。なんかこう、ちょっと強がってるけど、さみしがりやみたいな、、感じがするんですよね。だから歌声も、すごいやさしいけど、、中身は腹黒い(笑)」
– 一同笑い –
啓:「まあ、間違ってはないかもね(笑)」
神:「なんかそれこそ(新宿)JAMで一緒にやった時とか、たまに会った時とかも、会うとなんかすごい『あ、人間好きなんだろうなぁ』って思うんですよね。なんか人と繋がってたいんだろうなって思うんで。そういえば、野球場で一回会ったよね?」
啓:「あ、そうそう」
神:「神宮球場で、僕、ヤクルト側にいたんですけど、啓示くん、広島サイドにいたんだよね」
啓:「どうやってお互いそこにいるって分かったんだっけ?」
神:「twitterかなんか見て、『あ、いるんだ』ってなって」
啓:「そうだね、そんな感じだった気がする」
神:「その時もなんか、やっぱ、、人がいるとこに行きたいんだなと思いました(笑)」
た:「だいぶ人いるなぁ(笑)」
– 一同笑い –
啓:「単純に野球が好き説もあるけど(笑)。神田くんはどこファンって訳でもないんでしょ?」
神:「俺は野球場でビール飲むファン」
ゴ:「はははは、なるほどはるほど」
た:「ボールパーク好きな人(笑)」
神:「そういうことです。だから神宮球場で夏のビール半額デーがあるじゃないですか?あれを狙っていくんです」
ゴ:「あ、そうなんだ、へぇー」
啓:「僕も野球自体が好きなんで、そこで人と飲むのも。なのでカープ戦じゃなくても是非誘って下さい(笑)」
神:「是非是非ー。そうだからなんか人が好きそうだなっていう印象ですね、啓示くんは」
た:「では、おかもとさんはどうですか?」
お:「私はすごい、上野くん、不思議な人で、、まだ掴めてない部分が多いです(笑)」
啓:「そうまだそんなにコミュニケーションをとる機会がこれまでなかったんで。つばきとは一緒にやらせてもらってますけど、レコーディングとこないだのホッピー飲み会、ぐらいですよね?ちゃんとお話しできたのが」
お:「うん、だからプライベートとか本性が全然見えないっていうか、なんかずっと会った時の印象のまま、ずっと若いっていうか。変わらない感じがする」
啓:「最初にお会いしたのって、長野のJUNKBOXでしたよね?」
お:「そうそうそう」
啓:「でも一色(徳保【つばき】)さんにはその前に会ってるんですよね。当時『Quip magazine』が主催してたフェスで。『Round Up』か、下北の」
神:「なつかしい」
啓:「『Round Up』の打ち上げで一色さんと初めて会ってすごく話した記憶がある。多分その前にマネージャーどうしかなんかでツアーに誘ってもらってて、その上で『楽しみにしてます!』みたいな感じで。だから実際になおさんと小川(博永【つばき】)さんに会ったのは長野JUNKBOXの楽屋で」
ゴ:「たしか新潟も行ったよね?」
お:「そう、長野、新潟だったっけ?」
啓:「しかも長野やって翌々日が新潟で、一回、東京に帰ってるんだよね(笑)」
ゴ:「あ、そっか。すごい工程だったんだな(笑)」
お:(深く頷く)
啓:「新潟では一応打ち上げみたいなのをして、そのまま夜走りして帰るみたいな、、感じでしたね。それからだいぶ時間が経って、、なおさんとほんとにちゃんと話したのはこないだのホッピーの会だったかもしれないですね(笑)」
お:「東十条だっけ?」
た:「ずいぶんいいとこ行ったねー(笑)。そっかぁ、それだけ年月が経っても作品として参加するのは初、、?」
啓:「そうですね。ずっとバンドは固定のサポートメンバーでやらせてもらえた時期もあったし。まあ、改めてカミナリグモって特殊だと思うんですよね。僕たち二人じゃないですか?例えば、もっとフォークデュオ的なポジションにいる人達だったら、割とよくあることというか。その二人と日替わりのサポートメンバーたちみたいな。」
た:「そうだね」
啓:「今も、これまでの流れもありつつ、シーン的にはバンドっぽいところにいて、なかなかこう、ベースとドラム、どっちもいない人たちってあんまりいないですよね?どちらかだけいないのはよくありますけど。だから結構特殊だなぁと思って。でもだからこそ色んなバンドの人たちと今回、一緒にできたし、その中でも神田くんとなおさんっていうのは一番意外性があるというか、カミナリグモじゃなかったら一緒にやってないかもしれない、おもしろい組み合わせだと思っていて」
神:「たしかに」
啓:「もちろん対バンしたりとかはあったと思うけど、この二人がレコーディングで一緒にやるっていうのは個人的にも達成感があったというか、こういう機会を作れたっていうのはカミナリグモだからできたみたいな」
神:「うんうん、すごいうれしかった俺も。誘ってもらったのもうれしかったし、『あ、おかもとさんと組むのね!』って思って」
お:「うふふふ、私も(笑)」
神:「なんか打ち上げとかで同じ会になっても、あんましゃべったことなかったじゃないですか?だからあの、、『こわい人なのかな』ってちょっと思ってて(笑)」
– 一同笑い –
啓:「ちょっと分かる(笑)」
神:「あんまりしゃべんないし。声かけたら『はぁ?』って言われんのかなって(笑)」
ゴ:「たしかに!おかもっちゃんの第一印象はそうだったかも。こわい人なのかなって(笑)」
神:「クールなイメージ?」
啓:「そうだね。最初はそういう印象があった」
た:「ですって、おかもとさん?」
お:「うちはまず小川くんが、、」
啓:「そうですね(笑)」
た:「つばきにはもっと猛者がいるっていう(笑)」
神:「小川さん、もう真顔がこわいもんね(笑)」
ゴ:「たしかに、クールな感じっていうのは小川さんに引っ張れたかもしれないですけど(笑)」
啓:「まあそうだね。引っ張られ損ですね(笑)」
神:「レコーディングでしゃべったら全然そんなことなかったんで。『あら、やさしい人』と思いました」
– 一同笑い –
た:「いやぁ、ZOOMで飲みながらの対談、僕もこうやって参加させてもらって『これは飲みすぎるな』と思いました(笑)。思わず色んな話できちゃうんで。ZOOMでの飲み対談、みなさん、改めてどうでしたか?」
神:「そうですね。リアルと違って全員の顔が見れるじゃないですか。これって新しい体験なので、この良さってあると思っていて、なんか、、みんな元気そうで良かったです(笑)。こういう状況で色々話できたのがうれしかったです」
た:「おかもとさんは?」
お:「そうですね。。それぞれ部屋の個性があっておもしろいなと思いました(笑)」
た:「ZOOMっぽい」
ゴ:「そうだね、たしかに(笑)」
啓:「神田くんが一番かっこいいよね。ミュージシャンっぽい」
お:「防音部屋?」
神:「ここは音出しても大丈夫」
ゴ:「俺もさ、吸音ボード、黒にすれば良かったかなぁ。。白か黒か迷ったんだけど」
神:「ゴマちゃんは白でしょ?」
啓:「肌が白いとかそういうこと?」
ゴ:「あれ、そういうこと?まあ被んなくて良かったか(笑)」
お:「でもやっぱり、みんな同時に顔見ながらしゃべれるのがいいですね。ちなみにちょっと一色も」
ゴ:「あ、一色くんだー」
啓:「一色さん、カミナリグモが休止する時のライブも見に来てくれてて」
ゴ:「そうだったね」
啓:「休止するから、ゴマちゃんは一度バンド離れて、僕はソロでやるから、『弾き語り一緒にやろうよ』みたいなことも言ってくれたりして。でもほんとに、短い付き合いに結果的になってしまったんですけど、ツアーを一緒にまわってすぐ入院されたんで。なんかすごく自分の人生の中で、やっぱりこう、一色さんと出会ってすごく影響は大きいですね。歌詞の世界にも、一色さんと出会ってなかったらっていう、影響はすごくありましたね」
お:「喜ぶと思う。多分、『カミナリグモに私がドラムで参加した』っていうのもすごい喜ぶと思う」
啓:「そう言っていただけるとね、ほんとに、、ありがとうございます」
ゴ:「なんか、、すげーくだらない話ばっかり言って、一色くんの写真があるところで。くだらない話ばっかりしてたけど(笑)」
– 一同笑い –
お:「『あいかわらずだなぁ』って」
ゴ:「ちょっと恥ずかしいけどね(笑)」