20号 feat.山中さわお&真鍋吉明(the pillows)
啓「つい先日、今度のライブに向けてのリハーサルがあったんですけど、もうなんか真鍋さんとリハスタに入ってるっていうことが不思議すぎて、ずっとふわふわしてましたね。あ、でもゴマちゃんはピロウズの(第二期再現ライブの)サポートでリハとかしてるもんね?」
ゴ「そうだねー。でもやっぱりピロウズの中に入るのとカミナリグモで真鍋さんに弾いてもらうのとは全然違うよね」
啓「たしかに。僕は10代の頃に大好きになったピロウズのギタリストとして、もちろん真鍋さんはずっと憧れてましたけど、ミュージシャンとしてちゃんと出会ったのは2008年か2009年くらいかな。(山中)さわお(the pillows)さんに音源手渡しして、気に入ってもらえたところがやっぱり始まりで」
ゴ「それでカミナリグモはベースがいないからって(鈴木)淳さん(the pillows当時のサポートベーシスト)を紹介してくれたんだよね」
啓「そうそう、だから最初はさわおさんと淳さんに良くしてもらっているという感じで、真鍋さん、(サトウ)シンイチロウ(the pillowsドラマー)さんはライブや打ち上げでちょこっと挨拶をするみたいな関係だったんですよね」
ゴ「そうだねー、最初はさわおさんが面倒見てる後輩っていう感じでカミナリグモのことはほとんど知らなかっただろうしね」
啓「それでメジャーデビューシングルの『ローカル線』の発売日の日に下北沢CLUB Queの夏の陣でピロウズとツーマンライブをやらせてもらって、その時の打ち上げで初めて真鍋さんとちゃんと話をさせてもらえたのを覚えてるな」
ゴ「ライブも打ち上げも感動的だったよね」
啓「真鍋さんに『好きなギタリストは誰なの?』って聞かれて、『真鍋さんです!』って言ったのをすごい覚えてるな」
ゴ「そうだったんだ(笑)。その後は『カスタードクリーム』だよね?」
啓「『SCRAP SHORT SUMMER』のミニアルバムの収録曲で後々バンドバージョンで『SMASH THIS WORLD!』(2012年発売アルバム)にも収録されるんだけど、ミニアルバムの特別バージョンみたいな形で真鍋さんに参加してもらえることになって、そこでまた関係性が近づいた感じですよね」
ゴ「ファーストアルバムの『BRAIN MAGIC SHOW』でシンイチロウさんにも参加してもらって、次は真鍋さんにも参加してもらえたらということでそうなったんだよね」
啓「多分ファーストアルバムを聴いてくれて真鍋さんもカミナリグモを気に入ってくれていて、他のメンバーみなさん参加していただいているのもあって、真鍋さんも『ギター弾くよー』みたいに言ってくれてたんですよね」
ゴ「ね、いつでも協力するよーみたいにすごく気さくに接してもらえて」
啓「そういえば当時、真鍋さんがPCを買い換えたタイミングでPower Macをもらったんですよね、僕」
ゴ「ああ、そうだったね(笑)!」
啓「それで『カスタードクリーム』のプリプロの時に真鍋さんの自宅スタジオにお邪魔してその時にPower Macもいただいたという(笑)」
ゴ「そうだ、だから機材車で行ったんだよね」
啓「話を戻すと、音楽的なところはゴマちゃんと真鍋さんのやりとりがメインだったと思うんだけど、何か印象に残ってることありますか?」
ゴ「その時は真鍋さん『何でもリクエストしてよー』って言ってくれていて、それで『こういうことどうですか?ああいうことどうですか?』って色々リクエストしてたら『ゴマちゃんは鬼軍曹だね』って言われたな(笑)」
啓「ははは。もちろん冗談だけどね」
ゴ「一時は会うたびにあだ名みたいに『鬼軍曹』って言われてたな(笑)。でもそのくらい真鍋さんって、確固たる真鍋さん節があるにも関わらず、こっちの要望やリクエストも引き出してくれて応えたいみたいなところもあって、すごくありがたいよね」
啓「やっぱり大先輩っていうのもあって、こっちが気を使ってるんじゃないかっていうのを気を使っていただいているところがありますよね」
ゴ「こないだのリハでもそういう感じだったよね。『何かあれば何でも言ってねー。その方がやりやすいから』って」
啓「ありがたいですよね。思い返すと、最初からカミナリグモのことは気にしてくれてはいたと思うんですけど、僕の感覚だとピロウズのトリビュートで『開かない扉の前で』をカバーした頃から更にカミナリグモとか僕のことを評価してくれるようになった気がするかな」
ゴ「『開かない扉の前で』のカバーは、今聴いてもすごくよく出来たと思うよね」
啓「会う度に褒めてくれるんですよね、僕の声とか何故かギターも(笑)。」
ゴ「啓示くんのギターすごい褒めるよね」
啓「全然大したことしてないんですけどね(笑)。『キミは和製ジョンメイヤーだ』みたいに言ってもらって、それはさすがにっていう(笑)。実力以上の評価をしてもらってうれしかったり照れくさかったりで」
ゴ「『こんなところで埋もれてるのがもったいない』みたいにいつも言ってもらえてありがたいよね」
啓「最初はもちろんリップサービスもあるだろうし、真に受けてなかったんですけど、『声がスモーキーでいい』とか『いつでもギター弾くから』って、本音で好きで、評価してもらえてるんだなぁというのが分かって、期待に少しでも応えたいなぁと思いますね」
ゴ「折を見てまた一緒にできる機会をうかがってたんだけど、今回また音源もライブも一緒に出来て良かったね」
啓「カミナリグモの曲でエレキをフューチャリングしたい曲もあったりするんですけど、ライブの再現性とかもあるし、基本的には僕のバッキングギターにゴマちゃんのフレーズがのるような形がメインだったりするから、なかなか機会がなくて」
ゴ「そうだね、ベースやドラムだったらもちろんいつでもという感じなんだけど」
啓「今回の企画アルバムの参加は、あれは1月に渋谷Duoであったさわおさんの弾き語りライブに真鍋さんがアンコールに飛び入りで出てて、その打ち上げでお二人いらっしゃって、席も近かったのかな。その時はもうゲストボーカルでさわおさんに歌っていただくことは決まっていたので曲をどうしようみたいな話をしていたら、そばで聴いていた真鍋さんが『そんなアニバーサリーのアルバムだったら、俺もギター弾くよ!』みたいに言ってくれて」
ゴ「俺はその時いなかったけど、すごいうれしいよね」
啓「多分真鍋さんにはゲストボーカルアルバムっていうのは当初伝わってなくてそう言ってくれたと思うんだけど、アニバーサリーの企画アルバムだから何でもありだなっていうことで後日、正式にお願いすることになって」
ゴ「渡會(将士【FoZZtone】)君もアレンジやるって言ってくれたりね、基本的にはゲストボーカルアルバムだけど、アニバーサリーの特別感が出てアルバムとしても本当に良かったよね」
啓「こっちとしてはありがたい話で、どちらも愛情があった上で申し出てもらえたからより感動的なアルバムになったよね」
ゴ「今回、ゲストボーカルはみんなスタジオに来てもらって収録したんだけど、真鍋さんはほとんどお任せで真鍋さんの自宅スタジオとデータでやりとりする感じだったね」
啓「最初にデータを送ってもらってすごいたくさんトラックがあったんですよね?」
ゴ「10トラック以上、細かく重ね録りしてくれてたりして」
啓「えーそんなに」
ゴ「真鍋さんはフレーズもそうだけど、音作りにすごくこだわりがあって、全然知らないプラグイン使ってたりしたなぁ」
啓「言ってましたね、イタリア製でしたっけ?」
ゴ「真鍋さん流の独特な音作りだよね。こないだのリハスタでも普段の真鍋さんと違うセッティングだったけど、真鍋さんが出したら真鍋さんの音だったもんなぁ」
啓「ということで、ライブ、もうすぐですね。カミナリグモと真鍋さんとのセッションライブにnoodlesのyokoさんを迎えたライブの、今ちょうどリハーサル中で、かなりスペシャルな内容になりそうですね」
ゴ「そうだね。15周年ツアーの一環なんだけど、やっぱり真鍋さんが入るからまた全然違う内容になるね」
啓「エレキギターならではなセットリストだったり、ゴマちゃんもまたセッティング変わるんだよね?」
ゴ「ツアーはピアノ中心に基本アコースティックな形だっだけど、今回は真鍋さんも入るということで、バンドの時に近いセッテイングになるね」
啓「いやぁ真鍋さんが入ったカミナリグモってほんとレアな機会で」
ゴ「だいぶレアだよね」
啓「鍵盤とエレキギターでどっちもリードを弾くような上物でどうなるかなと思ったら、アンサンブルもすごく良くて、僕が全くギター弾かない曲もまあまああったりして」
ゴ「すごいバリエーションあるセットリストだよね」
啓「yokoさんのステージにも入ってセッションもあるのでライブ全体通して盛り沢山になりそうですね」
ゴ「いやほんとに。準備大変だけど楽しい夜になりそう」
啓「来られる人はお楽しみにー」
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