春のうた feat.わたなべだいすけ (D.W.ニコルズ) / カミナリグモ
啓「(D.W.)ニコルズに初めてバンド同士でちゃんと出会ったのは2010年かな、確かニコルズのメジャーデビュー1周年ツアーの名古屋に呼んでもらって」
ゴ「覚えてるよ、メレンゲと三組でやったよね」
啓「みんなうたものグッドメロディって感じで、めっちゃ良い組み合わせ!って興奮してましたね。自分で言うのもなんだけど(笑)。だいすけさんとはその時初めて話して、最初同い年だと思ってて(笑)、お互いデビュー前の弾き語りの時に四谷天窓っていうライブハウスでよくやってたことが判明して、その話で盛り上がったのをすごく覚えてるな。あとアコギの話とか」
ゴ「もちろんライブも楽しかったんだけど、打ち上げで味仙(台湾料理店)に行った時の記憶がすごくあるな」
啓「それは分かる。でもまあだいたい名古屋だと味仙ですけどね」
ゴ「確かその時のライブでも『春のうた』やったよね?」
啓「そうそう、ニコルズとやるなら絶対歌おうと思ってセットリストに入れたのを覚えてますね。だからその時から『春のうた』はニコルズやだいすけさんと相性が良いと思ってたんだろうね。今では全く同じ曲名でニコルズの『はるのうた』もあるし、当時はやっぱり『春風』とか、春のイメージがすごいあったのかな」
ゴ「分かる気がする」
啓「そう、でもその何年か前に友達のバンドのイベントにニコルズが出てたのを一方的に見てて、新宿のロフトだったかな、、もちろん曲もライブもすごい良かったんだけど、『なんかドラムの人見たことあるぞ、あれ、、もしかしてりっちゃんじゃない?』っていうのがすごい気になって、後で確認したら本当にりっちゃんだったっていう。ゴマちゃんはりっちゃんと当時は面識はなかったですか?」
ゴ「俺は知らなかったなぁ」
啓「それこそ鶴と出会ったのが2005年くらいでそれの少し前ぐらいかな、新宿JAMにもよく出てたワイワイズっていうバンドがあって、そのドラマーがりっちゃんで。ちなみにベースは今ピーズのベースやってるみったんで、当時ツアーで長野によくワイワイズが来てて、確か僕は弾き語りとかで共演したのが最初だったと思うんだよなぁ。二人ともすごく当時の僕の曲とか気に入ってくれて、みったんはサポートで一度一緒にやってもらったことがあるんですよ」
ゴ「へー、そうなんだ。全然知らなかった」
啓「なのでりっちゃんがニコルズのドラマーだったのはちょっと衝撃的でびっくりしたし、それからまたバンド同士で共演出来たのもすごくうれしくて」
ゴ「俺は(鈴木)健太(D.W.ニコルズ Gt.)くんと一番話すことが多くて、機材の話とかもそうだし、あとだいちゃんが曲を書いて、健太君がアレンジをして、みたいなところもすごくカミナリグモと似てるなぁって」
啓「確かにそうなんですよね。ニコルズとはすごく色んな意味で共通点が多くて。デビュータイミングとかデビューの時の年齢もそうだし、アコギで弾き語りをするシンガーソングライターから始まって、そこにバンドメンバーが集まって、それで今また二人で活動してたりとか。あとメロディラインの持って行き方とか歌詞を大事にしてる割合だったり、ちょっと可愛げのある音楽性も実は他のバンドにあんまりなかったりする要素だよね」
ゴ「そうそう。ニコルズも(リズムがシャッフルで)はねる曲多いしね」
啓「もちろん、だいすけさんの書く曲の方がポジティブで前向きだし、陰と陽みたいな違いはあるんだけど、楽曲においてこう、大切にしているポイントがすごく近い気がする」
ゴ「そうかもね。それでその名古屋の後はたしか、だいちゃんの弾き語りと渡會(将士【FoZZtone / brainchild’s】)君と三組でCLUB Queでやったよね?」
啓「そうそう渡會君は菅野(信昭【FoZZtone】)君と二人編成でやってたね」
ゴ「そうだったね。打ち上げでだいちゃんに『ゴマちゃんは(演奏中の)動きが激しすぎる』みたいにいじられたの覚えてるな」
啓「ゴマちゃん、さっきから打ち上げの記憶しかなくないですか(笑)?」
ゴ「ごめん、ごめん(笑)。でもなんか打ち上げの記憶がまず蘇ってきて」
啓「それでその後に僕たちのツアーで広島、福岡に出てもらって、、どうせゴマちゃんまた打ち上げのことしか覚えてないんでしょ(笑)?」
ゴ「確かにラーメンのこととか(笑)」
啓「お好み焼きのこととかね(笑)。広島で行った鉄板焼き屋さんがめちゃくちゃ美味しかったな」
ゴ「そうだったねー。そう考えると結構時間が流れてる感じがするけど、、今回『春のうた』歌ってもらえて本当に良かったね」
啓「これも秋野くんの『王様のミサイル』と同じく最初から決まってたパターンでしたね。まあ多分、だいすけさんも『王様のミサイル』とか、あと『こわくない』とか、かわいげのある名曲系の曲は絶対合うから候補だったんだけど、やっぱり揺るがず、カミナリグモのデビュー曲『春のうた』ということで」
ゴ「ほんと声ばっちりだったよね。だいちゃん節というか。ニュアンスを入れてくれたり、完全アコースティックだから、一番は抜き気味にいって、二番から段階をつけたり一緒に作っていった感じがすごくしたね」
啓「オリジナルもアコースティックなんだけど、一サビからバンドインしたりするので、今回だいすけさんの声だったら完全アコースティックにしようということになって」
ゴ「ミックスもだいちゃんの希望で啓示くんのコーラスをかなり上げたりしたけど、それもエモーショナルな感じになってすごく良かったね」
啓「コーラスも一サビのなしと、二サビ、三サビで三段階あって、音数が少ないからこそ、だいすけさんの歌のニュアンスも含めて、歌でアレンジしていった部分は大きかったですね」
ゴ「そうだね。キンタくんのサワーが結構音数多いのもあって、完全アコースティックがめちゃくちゃ映えるよね」
啓「この並びは狙いましたね。もう最初のAメロの入りがハマり過ぎて、『春のうた』と言えば、まずそっちが脳内再生されちゃうっていう(笑)。お願いした時の反応が秋野君と全く同じで『春のうた、歌っていいの!?』っていう感じで、いやもう歌ってもらって本当に良かったですよ。あとね、wyolica(ワイヨリカ)の話」
ゴ「『春のうた』の元ネタなんだよね?」
啓「そうなんです、wyolicaの『さあ いこう』っていう曲が好きでギターの弾き方とか全く一緒で歌詞の言葉のチョイスとかちょっと似てるんですけど、レコーディングしてたら急にだいすけさんが『wyolicaの気分で歌うわー』みたいな話になって『なんで分かったんですか!?』ってびっくりしつつも意気投合して。やっぱりアコースティックな歌もののところで影響受けてる部分が近いんでしょうね」
ゴ「wyolica、俺も啓示くんから当時教えてもらって好きだったなぁ」
啓「それと『春のうた』の歌詞の、『わりとなける良い話』の『わりと』がやっぱりひねくれてるよなー、って言われたのもさすがというか妙に納得しちゃって」
ゴ「たしかに言われてみれば、ちょっとひねくれた感じがするね(笑)」
啓「でもね、ニコルズの当時もらってよく聴いていた『ニューレコード』っていうアルバムの曲も結構ひねくれた世界観で。でもあの焦燥感というか、斜に構えた感じって同じ時代を生きたからこそ分かるような感覚があって。バンドメンバーだったり、このチームで続けていくために、ここまで辿り着かないと行けないってところになかなか届かなくて、毎日こう、もがいてるような日々とか気持ちを見透かされたような気がして、当時の自分の気持ちとめちゃくちゃシンクロして、聴いてるとなんか、胸に刺さり過ぎてちょっと辛かったもんなぁ(笑)」
ゴ「まあたしかに当時はみんなそういう焦燥感みたいなものってどこかで抱えながら活動してたよね」
啓「そこからまた今書く曲はお互いその時とは違ってたりするんだけど、『当時の自分や啓示に歌うような気持ちで”春のうた”を歌った』っていう話を聞いて何だかうれしかったなぁ」
ゴ「だいちゃんとはニコルズで名阪に行くんだよね、9月に」
啓「そう二人編成同士ということで、このツアーでバンド同士で回るのはニコルズだけで、セッションとかも楽しみだよね」
ゴ「あと打ち上げも(笑)。」
啓「そこはもちろん。ゴマちゃんは打ち上げの記憶しか残らないから(笑)」
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